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シミ取り治療は保険適用?保険適用外?シミの種類によって異なるケース

[2024.10.11]

シミ取り治療は、保険適用になるケースとならないケースがあります。

本記事では、どのような場合に保険適用となるのか?反対に保険適用外になるのか?とあわせて、主に皮膚科で行う保険適用外の治療内容について解説します。

シミにお悩みで、治療方法や相談先に迷われている方は、参考にしてください。

 

シミ取り治療の保険適用されるケースとされないケース

シミ取り治療で保険適用されるケースとされないケースの主な判断軸は、「皮膚疾患であるか?」「美容目的であるか?」です

皮膚疾患と判断されるケースにおいては、保険適用です。

反対に美容目的と判断されるケースにおいては、保険適用外になります。

以下で、それぞれの違いについて、より具体的に解説します。

 

皮膚疾患と判断される場合は保険適用

シミ取りの保険適用には条件があります。

皮膚疾患と認められたものや日常生活に支障があるシミが保険適用の対象です。

保険適用される治療法は、内服薬の処方と一部のレーザー治療に限られます。

 

美容目的によるシミ取りは保険適用外

美容を目的としたシミ取りは、健康保険の適用対象外です。

これは、美容治療が医学的に必要不可欠ではないと判断されるためです。

したがって、美容のためのシミ取りを希望する場合は、全額自己負担となることを理解しておきましょう。

 

保険適用になる可能性が高いシミの種類

 

保険適用になる可能性が高いシミは、主に先天性のものや事故によってできたものです。

とくに、以下のシミは保険適用になる可能性があります。

それぞれのシミの特徴について、詳しく見て活きましょう。

 

太田母斑

太田母斑は、顔の片側に現れる特殊なシミで、アザに似た特徴を持ちます。

主に女性に多く見られ、生まれつきではなく成長とともに発症することが一般的です。

早発型は生後数週間以内に、遅発型は思春期以降に現れ、20〜40代での発症も珍しくありません。

青紫色の広がりの中に褐色の色素斑が混在するのが特徴で、そばかすと誤診されることもあります。

太田母斑は自然治癒しませんが、健康への悪影響はありません。

 

扁平母斑

扁平母斑は、皮膚に現れる茶色い色素斑です。

皮膚の浅い部分でメラニンが増加することで発生し、盛り上がりがないことが特徴です。

多くは先天性または幼児期に発症しますが、思春期以降に現れる遅発性のケースもあります。

薄い茶色をしていることから「カフェオレ母斑」とも呼ばれます。

顔だけでなく体にも生じる可能性があり、悪性化の可能性は低いものの、美容上の理由から治療を選択する人が多いです。

 

異所性蒙古斑

異所性蒙古斑は、通常の蒙古斑と異なり、顔や手足など目立つ部位に現れる青あざのような色素沈着です。

一般的な蒙古斑は赤ちゃんのお尻周辺に見られ、成長とともに自然消失しますが、異所性蒙古斑は大人になっても残ることがあります。

これは、色が濃いものや広範囲にわたるものに多く見られます。

良性であるため健康上の問題はありませんが、目立つ部位にある場合は美容的な理由から治療を検討することがあります。

 

外傷性色素沈着

外傷性色素沈着は、事故やケガが原因で生じるシミやアザのような皮膚の変色です。

傷口から砂や鉛筆の芯などの異物が入り込み、完全に除去されないまま傷が閉じることで発生します。

例えば、転倒時の砂の混入や、誤って鉛筆を刺してしまった場合などが該当します。

この色素沈着は、レーザー治療で改善が期待できますが、完全な消失は難しい場合もあります。

外傷性色素沈着は単なるシミと異なるため、適切な治療のためには皮膚科での専門的な診断と、必要に応じて異物除去が重要です。

 

保険適用外となるシミの種類

保険適用外になるシミは、日常生活に影響を及ぼさない程度のものです。

美容目的でこれらのシミ取り治療を行う場合は、保険適用外になるケースがほとんどです。

以下で、それぞれのシミの特徴を見ていきましょう。

 

老人性色素斑

老人性色素斑は、加齢とともに現れる一般的なシミです。

主な原因は長年の紫外線暴露で、メラニン色素が皮膚に蓄積することで発生します。

通常40代以降に目立ち始めますが、早い場合は20代後半から見られることもあります。

特徴は円形や楕円形で、境界がはっきりしており、顔だけでなく腕や肩などの日光にさらされやすい部位にも現れます。

日光性色素斑とも呼ばれ、日常的な紫外線対策不足で若年でも発症する可能性があります。

 

そばかす

そばかすは、1〜4mm程度の小さな茶色の斑点が集まってできる特徴的なシミです。

雀卵斑とも呼ばれ、その名前は雀の卵の模様に似ていることに由来します。

主な原因は遺伝や女性ホルモンの変化と考えられており、5〜6歳頃から現れ始め、思春期に濃くなる傾向があります。

顔だけでなく、背中や胸元などにも生じることがあり、紫外線を浴びると濃くなります。

年齢とともに薄くなることもありますが、個人差が大きいです。

 

肝斑

肝斑は、頬骨に沿って左右対称に現れる特徴的なシミです。

境界がはっきりしないぼんやりとした形状で、女性に多く見られます。

主な原因はホルモンバランスの乱れで、30〜40代で目立ち始めることが多いです。

妊娠、経口避妊薬の使用、更年期などがきっかけとなり、精神的ストレスによっても悪化する可能性があります。

形状や濃さは個人差が大きく、肌表面に現れない「隠れ肝斑」もあるため、自己判断は難しいです。

適切な治療のためには、専門医による診断が重要です。

 

炎症後色素沈着

炎症後色素沈着は、皮膚の炎症後に生じるシミのような変色です。

主な原因は、ニキビ、虫刺され、やけど、傷などの炎症で、メラノサイトが過剰に活性化することで発生します。

例えば、虫刺されを掻いたり、ヘアアイロンでやけどしたりした後に見られることがあります。

多くの場合、時間とともに薄くなりますが、生活習慣の乱れや紫外線ダメージによって肌のターンオーバーが乱れると、長期間残存することもあります。

 

保険適用外の皮膚科のシミ取り治療

保険適用外の皮膚科のシミ取り治療には、以下の3つがあります。

  • レーザー治療
  • 光治療
  • 内服薬・外用薬

いずれも保険適用外ではあるものの、シミ取り効果に期待ができる治療法です。

それぞれの特徴を紹介しますので、シミ取り治療を検討されている方は、参考にしてください。

 

レーザー治療

レーザー治療はメラニン色素に特化したレーザーを使用し、シミ部分のみを狙って照射します。

これにより、メラニン色素が熱で破壊され、肌のターンオーバーで排出されます。

施術中は軽い痛みを感じることがあり、後にかさぶたができる場合もありますが、これらは治療過程の一部です。

かさぶたが剥がれると、新しい健康な肌が現れます。

シミ取りレーザーについては、以下の記事も参考にしてください。

シミ取りレーザーの効果や具体的な治療方法

 

光治療

光治療は、IPL(光)を用いたシミ改善法です。

顔全体に光を照射し、肌のターンオーバーを促進します。

熱が真皮層まで届き、メラニンの排出と皮膚再生を加速させます。

シミやそばかすだけでなく、毛細血管拡張症や赤ら顔の改善、肌のキメを整える効果も期待できます。

施術は短時間で、軽い痛みを伴うことがありますが、日常生活への影響は少なく、数週間で効果が現れます。

 

内服薬・外用薬

シミ治療には内服薬や外用薬も効果的です。

トラネキサム酸やハイドロキノンなどの成分が、メラニン生成を抑制し、シミの改善を促します。

レーザーや光治療と比べて即効性は低いものの、ダウンタイムが少なく、費用を抑えられる利点があります。

効果が現れるまでに時間がかかるため、継続的な使用が重要です。

老人性色素斑やそばかすなどに対しての処方は自由診療となります。

トラネキサム酸については、以下の記事でも解説していますので、参考にしてください。

トラネキサム酸内服の副作用は?安全性は高い?

 

まとめ

シミ取り治療の保険適用・保険適用外について解説しました。

いくつかの例を紹介しましたが、実際にはクリニックでシミを見てからでなければ適切な判断はできません。

ですので、シミに悩まれている方は、一度皮膚科を受診してみてください。

当院でもシミ治療を行っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

 

【シミ取り治療については、以下の記事も参考にしてください。】

シミ取りレーザー後の戻りジミ対策、炎症後色素沈着の治療は?

シミ取り後のアフターケアのポイント

基本のシミ予防方法とシミができる原因について

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