ニキビ跡治療の製剤「ジュルベック」の特徴・副作用
「ジュルベック」は毛穴改善やニキビ跡に効果がある製剤です。
本記事では「ジュルベックの特徴・安全性・料金」について解説します。
ジュベルックとは?
ジュルベックは、ヒアルロン酸とポリ乳酸(PDLLA)を組み合わせた注入製剤です。
薬剤を肌に注入することで、様々な肌のお悩みにアプローチできます。
ポリ乳酸については、聞き馴染みがない人もいるかもしれませんが、ジャガイモやトウモロコシ、さとうきびなどのでんぷんから抽出したエキスで生成されている成分なので生体適合性に優れています。
ヒアルロン酸については以下の記事で解説しているので、そちらも参考にしてください。
ジュルベックで改善効果が期待できる症状
ジュルベックはの名前の由来は「JUVE(若さ・生気・活力)」「LOOK(外見・表情)」からきていると言われています。
その文字通り、ジュルベックは以下のお肌の悩みにアプローチできます。
- ニキビ跡の凹凸
- 目の下の小ジワ
- 眉間やおでこのシワ
- 首のシワ
- 肌のハリ
- 毛穴の開き
- 肌質改善
ジュルベック一つで、いくつもの悩みを改善へ導けるのです。
ジュルベックで効果がでるまでの期間
ジュルベックを注入すれば1回の施術でも効果を実感できます。
より高い効果を実感されたい場合は、3~4週間おきに1セット(3回前後)の治療を受けていただくことをおすすめします。
その後は1年に1セット(3回)を継続されると良いでしょう。
ジュルベックの安全性
ジュルベックは、日本ではまだ馴染みの低い製剤なので、安全性について不安を感じる人もいるかもしれません。
実際に、同一の成分や性能を有する国内承認医薬品等はありません。
しかし、米国FDAと韓国MFDSの承認を受けており、皮内注射における安全性は認められています。
※FDAとMFDSは、日本の厚労省にあたる機関です。
ジュベルックの主な特徴
ジュルベックは、以下の特徴を持つ製剤です。
- 安全性が高く副作用のリスクが低い
- 長期的な効果に期待できる
- 自然な仕上がりに期待できる
従来の注入製剤は、リスクがあったり短期間の効果であったりするデメリットがありました。
ジュルベックは、それら従来のデメリットのない製剤なのです。
上記3つの特徴について、以下で解説します。
副作用のリスクが低い
ジュルベックに含まれるポリ乳酸は、トウモロコシやジャガイモなどのデンプンから抽出したエキスで生成されており、生体適合性に優れています。
注入後はゆっくりと溶け、酸の濃度も高くないため、副作用がほとんどありません。
水と二酸化炭素に分解されて体内に残ることもありません。
長期的な効果に期待できる
ジュルベックは、従来の製剤と比べて効果の持続性に期待できます。
目安では、約1年~2年ほどの持続性があると言われています。
ただし、ヒアルロン酸のみと比べると、即効性には期待できません。
自然な仕上がりに期待できる
ジュルベックは自身のコラーゲンを生成してシワやハリを改善します。
そのため、ぼこぼこした仕上がりにはなりません。
自然で綺麗に肌のハリやボリュームを改善します。
ヒアルロン酸とジュルベックの違い
ジュルベックと同じような効果を持つ「ヒアルロン酸」との違いについて解説します。
ヒアルロン酸もシワやハリに効果を持ちますが、ゲル状で形を形成する施術です。そのため、施術後はぼこぼこした仕上がりになることもあります。
一方でジュルベックは自身の体内で作られるコラーゲン生成を増やす施術であるため、ヒアルロン酸のようなデメリットがありません。
当院のジュルベックを使用した主な施術方法
当院でのジュルベック施術は、以下の方法で行っています。
- 手打ち注射
- ポテンツァで注入する方法(ドラッグデリバリー)
- サブシジョンに使用する方法
自身に合った施術を選べるように、以下でそれぞれの施術方法やリスクについて解説します。
手打ち注射
手打ち注射では、患者様の気になる部分に医師が施術を行います。かなり短い針で施術をおこなうので、注射と言ってもかなり浅い注射になります。それでも少し痛みを伴うので表面麻酔を行ってから施術します。
「おでこ・眉間のシワ・目の下の小じわ・ニキビ跡」などの局所から広い範囲で行う全顔注射も対応しております。
患者様一人ひとりの症状に合わせて適切な注入量で施術していきます。
ニキビ跡の治療で行う場合のポイントは、癒着を伴う場所には何回か刺して多めに置いてくることです。そうすることで、癒着をはがして再癒着を防止することになり、ニキビ跡の改善が早くなります。
ポテンツァ(ドラッグデリバリー)
微細な針を皮下へ刺し、ラジオ波を照射して肌のお悩みへアプローチするポテンツァのドラッグデリバリー機能と合わせてジュルベックを注入します。
ポテンツァとジェルベックを組み合わせることで、薬剤の成分を均一に届けられるのが特徴です。
ただしポテンツァには「赤み、腫れ、熱感、かさぶた、チクチクとした痛み」などの副作用がありますので、不安な場合は一度ご相談ください。
また、以下に当てはまる方はポテンツァの施術を受けられない可能性があります。
- 妊娠中、授乳中
- 極端に日焼けをしている
- 糖尿病
- 金属アレルギー
- ペースメーカーを使用している
- ケロイド体質
- 光線過敏症
- 皮膚に炎症、疾患がある部位
サブシジョン
サブシジョンは、クレーター型ニキビに最適な治療です。
単体でもニキビ跡改善の強い効果を持ちますが、治療部位にジュルベックを注入することで皮膚がふっくらと持ち上がり、筋膜と再び癒着するのを防ぐ働きがあります。
当院ではサブシジョン施術も行っておりますので、ぜひ合わせてジュルベック注入もご検討ください。
ただしサブシジョンには「内出血、腫れや赤み、むくみ、鈍痛」などのリスクがあります。
また以下に当てはまる方は施術を受けられない可能性があります。
- 妊娠中
- 抗血小板薬や抗凝固薬を投与中
- アレルギー体質
- 免疫機能異常や免疫抑制剤を投与中
- 連鎖球菌性疾患の方
- 治療部位に皮膚疾患がある
- リドカインアレルギーや、心刺激伝導障害、重篤な肝障害、ポルフィリン症
治療できるか不安な場合は、一度カウンセリングいたしますのでご相談ください。
ジュルベック施術の症例写真
ジュルベック施術をおこなったビフォーアフターを紹介します。
ニキビ跡へ注入(手打ち)|36歳女性
<施術内容>
- 期間:1カ月
- 全顔66000円(3.3ml)
注入前よりも肌がニキビ跡がきれいになっているのが明らかです。
<考えられるリスク及び副作用>
内出血・痛み・赤み・腫れ・むくみ・アレルギー反応
ほうれい線・ひたいのシワへ注入(手打ち)|50歳女性
<施術内容>
- 期間:5週間
- 全顔66000円(3.3ml)
うっすらとではありますが、ほうれい線が目立たなくなってきています。
<考えられるリスク及び副作用>
内出血・痛み・赤み・腫れ・むくみ・アレルギー反応
ニキビ跡へ注入(手打ち)|32歳女性
<施術内容>
- 期間:3週間
- 全顔66000円(3.3ml)
3週間でニキビ跡が少しきれいになっているのがわかります。
<考えられるリスク及び副作用>
内出血・痛み・赤み・腫れ・むくみ・アレルギー反応
ニキビ跡へ注入(手打ち)|23歳男性
<施術内容>
- 期間:3週間
- 全顔66000円(3.3ml)
注入前よりも肌がニキビ跡がきれいになっているのが明らかです。
<考えられるリスク及び副作用>
内出血・痛み・赤み・腫れ・むくみ・アレルギー反応
ニキビ跡へ注入(手打ち)|29歳女性
<施術内容>
- 期間:8週間
- 3回コース165,000円
注入前よりも肌がニキビ跡がきれいになっているのが明らかです。
<考えられるリスク及び副作用>
内出血・痛み・赤み・腫れ・むくみ・アレルギー反応
両頬全体へ注入(手打ち)|60歳女性
<施術内容>
- 期間:8週間
- 全顔66000円(3.3ml)
2回の施術で全体的にハリが出ているのがわかります。
<考えられるリスク及び副作用>
内出血・痛み・赤み・腫れ・むくみ・アレルギー反応
首のシワへ注入(手打ち) | 40歳女性(私です)
<施術内容>
- 期間:3週間
- 首(2ml)
まず注入前の写真です。首のシワが2本気になっています。
そして、注入直後の写真です。シワに沿って注入しています。
1か所内出血が出ました。この腫れは1日でだいたい収まります。翌日の写真はこちらです↓
注入前の写真と3日後を比べてみると、シワがほとんど目立たなくなりました。ただし、これはジュべルックと混ぜている非架橋ヒアルロン酸の効果ですので、これは3週間後にはまた消えていきます。その頃にジュべルックによるコラーゲンの造成が起き、コラーゲンは10年持ちます。
3週間後の写真がこちらです↓このころになると、非架橋ヒアルロン酸の効果はなくなってきていますが、コラーゲンが増えているので元よりは少し良い状態になります。何となく張りが出ているのがわかるでしょうか。このサイクルを3回ほど行うとシワがかなり気にならなくなります。
あと2回行うのが楽しみです。
当院のジュルベック施術料金
手打ち注射(3.3ml)顔や首に | 66,000円 |
各レーザーのオプション追加(手打ち3.3ml) | 44,000円 |
サブシジョンに追加(1mlあたり) | 22,000円 |
ポテンツァで注入する場合(ドラッグデリバリー) | 77,000円 |
ジュルベック施術を行う際の注意点
ジュルベックを使った施術は、念のため副作用や注入後の過ごし方に注意してください。
大きな副作用は報告されていませんが、それぞれを守らないと大きなトラブルに発展する可能性があります。
また、以下に当てはまる方はジュルベックを注入できない可能性があります(施術方法によって異なる)
- 妊娠中または授乳中
- ステンレス(金属)アレルギー
- ヒアルロン酸注入でアレルギー症状が出る
- アナフィラキシーショック既往の方
- 治療部位に皮膚疾患や感染症のある方
- 膠原病
- 重度の糖尿病
基本的には施術前に医師から説明があるので、説明をしっかり聞いて相談しながら施術を進めましょう。
ジュルベックの副作用
ジュルベックでの大きな副作用は報告されていません。
しかし、以下の副作用が出る場合があります。
- 内出血
- 痛み
- 赤み
- 腫れ
- むくみ
- アレルギー反応
ジュルベック注入後の注意点
ジュルベック注入後の洗顔やメイクは、直後から可能です。
しかし、以下の行為は制限してください。
- 入浴…翌日から可能(シャワーは当日から可能)
- 施術部位のマッサージ…一週間後から可能
- サウナや激しいスポーツ、飲酒などの血圧が上がる行為…一週間は控えてください
なお、仕事や外出などは翌日から可能です。
内出血が起きる可能性もありますが、お化粧はすぐに可能なのでコンシーラーで隠せます。
ジュルベック施術は当院にご相談ください
ジュルベックは、日本で取り扱うクリニックが少ないです。
しかし、ご紹介したようにニキビ跡やシワに対して大きな効果が期待できる製剤であり、ご要望も多いため当院では取り扱っております。
名古屋でジュルベック施術を行う際は、ぜひご相談ください。