ニキビ跡の治療方法|市販薬でのケアから美容皮膚科の治療方法について
本記事では、ニキビ跡の治療法について、市販薬でのケアから美容皮膚科での治療方法について解説します。
ニキビ跡に悩まれている方は、それぞれを参考にしてください。
市販薬やスキンケアでニキビ跡を改善したい
美容皮膚科によるニキビ跡治療についての見解
ニキビ跡の対策
ニキビ跡を防ぐには早期の適切なケアが必要です。
日常的な正しいスキンケアと生活習慣の改善で予防できます。
具体的には、白ニキビや黒ニキビの段階で洗顔と保湿を徹底し、ビタミンA配合の塗り薬を使用するなどが良いでしょう。
赤ニキビまで進行すると跡が残りやすくなるため、すぐに皮膚科を受診してください。
市販薬やスキンケアでニキビ跡を改善したい
市販薬で改善したい
赤みや色素沈着のニキビ跡は市販薬で改善できる可能性があります。
ただし、以下の成分が配合されている市販薬を選んでください。
- ヘパリン類似物質
- ビタミンC誘導体
おすすめの市販薬は「アットノン」です。
ただしクレーター状のニキビ跡は市販薬では改善できないので、クリニックでの治療をおすすめします。
ハイドロキノンが配合されている商品もおすすめ
ハイドロキノンはメラニン色素の生成を防ぐ美白成分です。
シミや色素沈着のニキビ跡に効果がありますが、クレーター状のニキビ跡には効果がありません。
市販品の濃度は1~5%で、以下がおすすめです。
- White HQ Cream2.5(2.5%配合)
- ハイドロキノン集中ケアクリーム(3%配合)
- ハイドロキノンスポットクリーム(1%配合)
肌の弱い方は低濃度から始めてください。高濃度を希望する場合は皮膚科で相談しましょう。
ニキビ跡やシミおすすめのハイドロキノン入りクリーム3選|ハイドロキノンの効果とは
ニキビ跡のケアにおすすめのパック
パックは色素沈着や赤みのニキビ跡の症状緩和に有効です。
色素沈着にはビタミンCやハイドロキノンなどの美白成分、赤みには抗炎症成分のツボクサエキスやグリチルリチン酸配合のパックを選びましょう。
おすすめは以下の商品です。
- シカデイリースージングマスク(赤み・炎症ケア)
- ホワイトステムパーフェクトマスク(美白ケア)
- アミノモイストうるうる美白ミルクマスク(抗炎症・美白)
クレーター状のニキビ跡は皮膚科での治療が必要です。
ニキビ跡のケアにおすすめの化粧水
色素沈着と赤みのニキビ跡は化粧水でケアできます。
色素沈着にはビタミンC誘導体やハイドロキノンなどの美白成分配合の化粧水を選びましょう。
赤みには抗炎症成分のグリチルリチン酸配合が効果的です。
おすすめ商品は以下の通りです。
- オルビスクリアローション(赤みタイプ向け)
- エトヴォス薬用アクネVCローション(両タイプ対応)
- リンクル化粧水N(プチプラでレチノール配合)
ニキビ跡のスキンケア
ニキビ跡のスキンケアは肌を刺激しない優しいケアを行ってください。
洗いすぎやこすりすぎは皮脂の過剰分泌と乾燥を招き、ニキビ跡を悪化させます。
必要な皮脂は肌のバリア機能を保つため完全に除去してはいけません。
正しいスキンケア方法は以下の通りです。
- 洗顔:たっぷりの泡で短時間、優しく洗う
- 保湿:化粧水と乳液でしっかり保湿する
赤みや色素沈着は自然治癒の可能性がありますが、凹凸のニキビ跡は皮膚科での治療が必要です。
美容皮膚科によるニキビ跡の治療方法
皮膚科で行う主なニキビ跡治療の種類について解説します。
トラネキサム酸
トラネキサム酸は合成アミノ酸の一種で、美白と抗炎症の両方の効果があります。
メラニン生成を促す「プラスミン」や「プロスタグランジン」の働きを抑制するため、シミ予防とニキビ跡の色素沈着改善に効果的です。
特にニキビ跡については、プラスミンが炎症反応に関わるため、トラネキサム酸がこれを抑制することで炎症性のニキビ跡を改善します。
2002年に厚生労働省が美白有効成分として認可し、現在多くの化粧品に配合されています。
ダーマペン
ダーマペンは髪の毛より細い針で肌に穴を開け、コラーゲン生成を促進する治療です。
穴に美容成分を注入することで殺菌効果と美白効果が得られ、ニキビの炎症抑制と毛穴改善に効果があります。
ニキビ跡については以下の改善が期待できます。
- クレーター状:コラーゲン生成促進で修復
- 色素沈着:ターンオーバー促進で色素排出
ただしケロイド状のニキビ跡は他の治療との併用が必要です。
医療機器のため医療機関でのみ施術可能です。
ダーマペンによるニキビ治療の効果|ニキビ跡にもダーマペンは効果的
ケミカルピーリング
ケミカルピーリングは薬剤で古い角質を除去し、ターンオーバーを促進する治療です。
肌の新陳代謝活性化により、ニキビ跡の色素沈着や凹凸の改善効果があります。
主な使用薬剤は以下の通りです。
- グリコール酸:コラーゲン増生でシミ・小じわ改善
- サリチル酸:副作用が少なく毛穴・ニキビ跡に効果的
- トリクロロ酢酸:真皮層まで浸透し凹凸ニキビ跡を改善
薬剤の美容成分が肌深部に浸透することで、ニキビ跡だけでなく毛穴の黒ずみや肌質改善も期待できます。
ニキビやニキビ跡にはケミカルピーリングがおすすめ|ニキビ以外の肌トラブルにも効果あり
ポテンツァ
ポテンツァは針治療・RF波・薬剤導入を1台で行う美容機器です。
ダーマペンと異なり、RF波による止血効果でダウンタイムと痛みが少なく、狙った深さに均一に薬剤を導入できます。
ニキビ跡治療には以下の薬剤を組み合わせます。
- マックーム:PLLA製剤でコラーゲン増生を促進
- ジュベルック:ポリ乳酸と非架橋ヒアルロン酸の組み合わせ
フラクショナル治療でニキビ跡部分の肌再生を促し、RF波でコラーゲンを増やし、薬剤で更なる改善効果が期待できます。
フラクショナルレーザー
フラクショナルレーザーは極細レーザーで皮膚の奥まで熱エネルギーを作用させ、ニキビ跡やクレーター治療に効果的です。
従来のレーザーと異なり照射周辺組織を傷つけないため、痛みとダウンタイムが少なく翌日からメイクが可能です。
真皮層のコラーゲン生成を促進することで以下の症状を改善します。
- ニキビ跡・クレーター・傷跡
- 毛穴の開き
- シワ・たるみ
治療後は軟膏や絆創膏が不要で、高密度照射により短期間で効果を実感できる治療法です。
ピコレーザー
ピコレーザーはピコ秒単位の極細レーザーで皮膚の再生を促し、ニキビ跡治療に効果的です。
従来のナノ秒レーザーより細かい照射が可能で、熱ダメージが少なく炎症リスクを抑えられます。
微細なレーザーが肌の奥まで届き、コラーゲンとエラスチンの生成を促進することでクレーター型ニキビ跡の改善が期待できます。
532nm・730nm・1064nmなど複数の波長があり、症状に応じて使い分けます。
ピコフラクショナル治療により、ニキビ跡以外にもシミ・毛穴・シワの改善も可能です。
ピコレーザーとは?「ピコトーニング・ピコフラクショナル・ピコスポット」それぞれの違い
サブシジョン
サブシジョンは針で固くなった皮下組織を切離し、クレーター状のニキビ跡を持ち上げる最新治療です。
深く局所的なローリング型ニキビ跡(4~5mm凹んだ状態)に適用され、レーザーで改善困難な症例に効果的です。
皮膚表面を切らないため肌に傷が残らず、当日から洗顔・化粧が可能でダウンタイムが短いのが特徴です。
皮膚細胞の再生促進により自己治癒力を高め、柔らかいヒアルロン酸注射との併用でさらに効果が向上します。
他の治療で改善しなかったクレーター型ニキビ跡におすすめです。
ジュベルック
ジュベルックはヒアルロン酸とポリ乳酸を組み合わせた注入製剤で、ニキビ跡の凹凸改善に効果的です。
ポリ乳酸はトウモロコシやジャガイモから抽出される成分で生体適合性に優れ、副作用リスクが低く安全性が高いのが特徴です。
注入方法は以下の通りです。
- 局所注射:ニキビ跡に直接注入
- 全顔注射:肌質改善効果
- ポテンツァ:マイクロニードルで均一に浸透
約1~2年の長期持続効果があり、シワ・毛穴・肌のハリなど複数の悩みを同時に改善できます。
ニキビ跡治療に対する見解について
ニキビ跡へのレーザー治療の効果
レーザー治療は適切に行えばニキビ跡に効果的ですが、効果を感じられない場合には原因があります。
効果が出ない主な理由は以下の通りです。
- 継続治療を行っていない
- ニキビ跡の種類に適さないレーザー使用
- 出力が弱すぎる
- 治療後のケア不足
効果を最大限引き出すには経験豊富なクリニック選択と医師の指示通りのケアが必要です。
ニキビ跡へのレーザー治療は効果ない?効果を引き出すためには?
2025年最新のシステマテックレビュー
フラクショナルレーザーとマイクロニードルRF(ポテンツァ)の比較研究では両方有効ですが、深いニキビ跡にはCO2フラクショナルがより効果的と考えられます。
ニキビ跡治療についてのシステマティックレビューと皮膚科医としての見解
ニキビ跡治療にお困りなら
ニキビ跡治療でお困りでしたら、ぜひ名古屋市の当院へお越しください。
ニキビ跡の状態を診て、患者さんに合わせた治療を提案します。
軽度~重度の治療から、ケアの方法までお伝えしますので、ぜひご相談ください。