老人性色素斑
頬やこめかみにできるはっきりとしたシミは、「老人性色素斑」と呼ばれるものが多く、紫外線の影響や加齢によって生じる代表的なシミの一つです。
当院では、老人性色素斑に対して以下3種類のレーザーを用いて治療を行っています。
- Qスイッチレーザー
- ピコアレキサンドライトレーザー
- MIINレーザー
いずれも「シミを取るレーザー」ではありますが、作用の仕方や得意なシミの状態はそれぞれ異なります。
そのため、一律に同じレーザーを当てるのではなく、シミの濃さや深さ、肌の状態に合わせて適切な機器を選択することが大切です。
当院では、それぞれのレーザーの特徴を踏まえながら、最適な方法を選び、治療を行います。
老人性色素斑とは
老人性色素斑は、いわゆる「一般的な茶色のシミ」です。
長年の紫外線の影響によってメラニンが蓄積することで生じます。
主に中高年以降に増えてくるのが特徴で、頬やこめかみ、手の甲など紫外線を受けやすい部位に現れやすいです。
加齢とともに増える傾向がありますが、紫外線対策の有無によっても出方には差が出ます。
老人性色素斑の見た目
老人性色素斑は、見た目で判断しやすいシミです。
以下に当てはまる場合は老人性色素斑である可能性が高いです。
- 境界がはっきりしている
- 単発または数個で出ることが多い
- 頬・こめかみ・手の甲に多い
輪郭がくっきりしているため、ぼんやり広がる肝斑などとは見分けやすい傾向にあります。
老人性色素斑と他のシミとの違い
老人性色素斑は見た目である程度の判断ができるシミですが、実際には似たような色素沈着が複数重なっていることもあります。
適切な治療を選ぶためにも、診察による見極めが重要です。
以下では、いくつかのシミとの違いについて解説しますが、あくまで参考としてください。
肝斑との違い
肝斑
肝斑は、頬骨周囲を中心に左右対称に広がるのが特徴で、輪郭がぼんやりとしていることが多いシミです。
色も均一ではなく、もやっと広がるように見えることが多く、はっきりとした境界はありません。
一方で老人性色素斑は、境界がはっきりしており、丸や楕円形など形が分かりやすいのが特徴です。
左右対称に広がることは少なく、紫外線を受けやすい部分に点在するように現れます。
そばかすとの違い
そばかす
そばかすは、直径数ミリ程度の小さな色素斑が顔全体に多数現れるのが特徴です。
特に鼻や頬にかけて広がることが多く、幼少期から見られることもあります。
一方で、老人性色素斑は、比較的大きめのシミが単発または数個で現れることが多く、年齢とともに増えていく傾向があります。
細かく散らばるというよりも、ひとつひとつがはっきりと存在感のあるシミとして見えるのが特徴です。
炎症後色素沈着との違い
炎症後色素沈着は、ニキビや虫刺され、やけど、レーザー照射後など「炎症があった場所」に現れる色素沈着です。
炎症の範囲に沿って残るため「跡がそのまま残っている」と分かりやすいです。
一方で老人性色素斑は、特定の炎症をきっかけにできるものではなく、長年の紫外線の蓄積によって生じます。
そのため、気づいたら増えているというケースが多く見られます。
また、炎症後色素沈着は時間とともに薄くなることがありますが、老人性色素斑は自然に消えることは少ないです。
当院の診断の考え方
当院では、シミの種類や状態を正確に見極めることを重視しています。
診断は、肌診断機を用いて「現在の状態・前回の治療後にどのような変化があったか」までを確認します。
そのうえで、1回のレーザーで取り切れるシミなのか、段階的に治療を進めたほうが良いシミなのかを見極め、治療を進めていきます。
老人性色素斑の治療方法(デバイスの種類)
老人性色素斑の治療は、すべて同じ方法で行うわけではありません。
「シミの濃さや大きさ、深さ、肌質」によって適した治療内容は異なります。
当院では、「どのシミに、どの方法が適しているか」を見極めたうえで、複数のレーザーを使い分けて治療を行います。
以下では、デバイスの種類や特徴について解説します。
ピコシュア
ピコシュアは、短時間でレーザーを照射し、メラニン色素を細かく粉砕して除去する治療です。
周囲の皮膚へのダメージを抑えながら色素に作用するため、比較的負担を抑えられます。
そのため、ダウンタイムをできるだけ抑えたい方や、強い反応を起こす治療に抵抗がある方に適しています。
シミの状態によってはトーニングとして複数回に分けて行い、少しずつ改善していく方法をとることもあります。
MIINレーザー
MIINレーザーは、肌全体のトーンを整えながら軽度のシミにアプローチしていく治療です。
強いダメージを与えないため、施術後のダウンタイムはほとんどありません。
日常生活への影響を抑えながら治療を進められます。
ただし、複数回の施術を重ねて徐々に改善していく方法になります。
Qスイッチレーザー(694nm / 532nm)
Qスイッチレーザーは、境界がはっきりしたシミに対して高い効果が期待できる治療です。
メラニン色素に対して強く反応するため、1回での除去を目指す場合に適しています。
しっかりと反応する分、施術後にかさぶたや赤みが出ることがあり、その後に炎症後色素沈着が生じる可能性もあります。
そのため、効果とリスクのバランスを踏まえたうえで治療を行います。
当院の治療方針
当院では、機械ありきで治療を決めるのではなく、その方の肌の状態に合わせて機器を使い分け、必要に応じて組み合わせながら治療方針を立てています。
シミ治療においても「シミの濃さや深さ、周囲のくすみ、肝斑の有無、肌質」によって適した治療は変わるものです。
はっきりしたシミであればQスイッチレーザーでしっかり反応させることもありますし、肌全体の色むらやくすみが強い場合には、ピコレーザーやMIINレーザーを使いながら、先に肌質を整えることもあります。
また、レーザーだけで不十分な場合にはニードルRFなどを組み合わせた治療に切り替えるケースもあります。
このように、一つの機械で決め打ちするのではなく、患者さんの理想の状態により近づける治療を提案しています。
老人性色素斑治療の症例写真
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①照射前 |
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②照射直後 |
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③照射から3日後
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④照射から一週間後 |
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⑤照射から二週間後 |
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⑥照射から三か月後 |
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⑦照射から五年後(再発) |
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⑧再発後、Qスイッチレーザー照射から二週間後 |
老人性色素斑の治療の流れ
老人性色素斑の治療は、シミの状態を確認したうえで進めていきます。
具体的な流れは、以下のとおりです。
| 1.診察 老人性色素斑かどうかを見極めるだけでなく、肝斑やくすみ、炎症後色素沈着などが重なっていないかも確認します。 |
| 2.肌診断 結果を参考にしながら「どのレーザーが適しているか、1回で反応させる治療がよいか、段階的に進めるべきか」を判断します。 |
| 3.治療提案 状態を確認した上で、当院から治療内容を提案させていただきます。 |
| 4.当日施術 or 後日予約 治療内容にご納得いただければ当日に施術を行うこともありますし、後日あらためてご予約いただくことも可能です。 |
老人性色素斑治療の注意点
老人性色素斑の治療は、いくつか注意すべき点があります。
治療前には、以下を必ずご確認ください。
- 一時的に色素沈着が出ることがあります。
- 治療後も数年後に再びシミができる可能性があります。
- 肝斑・くすみがある状態でシミ治療を行う場合、レーザーの刺激によって肝斑・くすみが悪化することがあります。
リスクや注意点について不安や疑問点がある場合は、カウンセリングにてご相談ください。
肝斑やくすみがあるか気になる方はこちらのページをご覧ください。
老人性色素斑治療に関するよくある質問
老人性色素斑の治療に関するよくある質問について回答します。
ただし、以下の回答はすべての方に当てはまるわけではありません。
実際の状態によって異なるケースもありますので、あくまで参考としてください。
Q.一回の治療で老人性色素斑は消えますか?
A.はっきりした老人性色素斑であれば、1回のレーザーで反応して取れるケースもあります。ただし、シミの濃さや深さ、肌の状態によっては複数回に分けて治療したほうが良い場合もあります。
Q.治療によってかさぶたなどはできますか?
A.スイッチレーザーなど、しっかり反応させる治療ではかさぶたができることがありますが、数日から1週間程度で自然に剥がれることが多いです。
Q.治療後のメイクはいつからできますか?
A.治療方法によって異なりますが、かさぶたができる治療の場合は、施術当日は患部を避けてください。その後は、翌日以降から可能です。(ただし、かさぶたなどの状態がひどい場合は控えてください)
Q.老人性色素斑の治療は、どのレーザーが良いですか?
シミの状態や肌質によって異なります。1つのレーザーがすべてのシミに最適というわけではありません。
適切な治療で老人性色素斑は改善できます
老人性色素斑は、はっきりしたシミとして見えやすいため、一見すると治療が単純に思えることがあります。
ですが、実際には肝斑やくすみ、炎症後色素沈着が重なっていることもあり、見た目だけで治療方法を決めるのは適切ではありません。
当院では、診察と肌診断をもとに、シミの種類や肌状態を確認したうえで治療方法をご提案しています。
状態に合った方法を選択することで、理想の状態を目指せます。
ぜひ、現在、老人性色素斑に悩まれている方も、これまで治療を受けても改善効果が見られなかった方も、一度ご相談ください。
