サブシジョンをおこなうタイミングはいつがいい?名古屋市皮膚科理事長の見解
サブシジョンが行われるようになって数十年が経ちましたが、そのやり方はだんだん変化してきています。もともと海外では鋭針を使って行われることが多かったですが、カニューレを使うことが増え、最近では組み合わせ治療を行うことが多くなりました。
そんな中で、組み合わせ治療とサブシジョンを行うタイミングに関してはまだ一定の意見がありません。私たちはレーザーとサブシジョンを組み合わせて行うことが多いですが、今回はサブシジョンのタイミングに関して考察します。
サブシジョンをおこなうタイミングは人によって異なります
YouTuberやインフルエンサーが「一番良かった」「最初にやるべき」と発信していることもあり、サブシジョンが万能な治療のように見えることがあります。
体験談として参考になる部分はありますが、そのまま自分にも当てはまるとは限りません。
ニキビ跡の状態は、凹みの深さや種類、皮下の癒着の程度によって大きく異なります。
そのため、サブシジョンを最初に行うべきか、レーザーなど他の治療から始めるべきか最適な順番を見極めることは難しいですが、ある程度は適切なものがあると考えています。
大事なのは、「流行っているから」「誰かが良いと言っていたから」ではなく、実際の肌状態を診察したうえで個別に判断することです。
最初にサブシジョンを検討したほうが良いケース
クレータータイプのニキビ跡の種類と肌断面図のイラスト
すべてのニキビ跡に対して、最初からサブシジョンが必要というわけではありません。
ただし、状態によっては、早い段階でサブシジョンを検討したほうが良いケースもあります。
まず、ニキビ跡が非常に深い場合です。皮膚の奥で強く引きつれているような凹みは、レーザーだけではなかなか改善しません。
深い部分にある癒着を解除しない限り、表面を整えても限界があるためです。
また、ローリングスカーが多い方もサブシジョンをおすすめします。ローリングスカーは、皮下の癒着によって皮膚が引っ張られて生じるタイプの凹みです。
そのため、引っかかりを取らないまま他の治療を重ねても、十分な改善が得られないことがあります。
このように、ニキビ跡の種類や深さによっては、最初からサブシジョンを組み込んだほうが効率的なケースもあります。
以下の記事も参考になります。
名古屋でニキビ跡治療の効果を感じられない方へ。サブシジョンをおすすめする理由
レーザー治療から始めても間違いではありません
レーザーから治療を始めること自体は決して間違いではありません。
ボックスカー型やアイスピック型のニキビ跡であれば、フラクショナルレーザーなどの治療だけでも改善が見られることがあります。
ただし、治療を重ねても「引きつれて見える」「部分的に凹みが残る」と感じる場合があります。これは、皮膚の奥にある癒着が残っているためです。
そのような引きつれを解決できるのが、サブシジョンです。
レーザーで整えきれない深い引っかかりをはがすことで、自然な仕上がりを目指すことができます。
サブシジョンを後にするか?先にするか?の考え方
理想を言えば、必要な治療を最初からすべて組み合わせることが、改善への近道になります。
特に深いニキビ跡がある場合は、レーザーとサブシジョンを併用したほうが効率的です。
ただし、サブシジョンは費用がかかる治療です。すべてを一度に行うことが現実的でない場合もあります。
そのため、まずはレーザー治療から始め、経過を見ながら改善しにくい部分だけにサブシジョンを追加するという選択も可能です。
どちらが正解というものではなく、ニキビ跡の状態やご予算、治療にかけられる期間などを踏まえて順番を決めていくことが大切です。
当院のサブシジョン治療の見解
サブシジョンは、実際の肌状態や経過によって、結果が変わることもあります。当院では、診察と経過観察を重視しながら、治療内容を調整しています。
以下は、当院の治療の進め方や考えについてお伝えします。
現場で患者さまを診ながら治療を調整
論文などで学べることは多くありますが、実際の肌の反応や治り方には個人差があります。そのため、当院では施術後の変化を確認しながら、都度、見直しています。
実際に患者さまを診て得られる気づきを次の治療に反映させることで、より現実的で効果的な施術につなげています。
「繰り返しが必要」と考えもあるけれど患者さまを優先
海外ではサブシジョンを何回も繰り返し行うことが一般的なようです。
しかし、回数が増えるほど患者さまのご負担も大きくなります。今後は、回数や組み合わせについてもさらに検討を重ね、より良い形を模索していきたいと考えています。
最良の治療を常に提供する姿勢で取り組んでいます
サブシジョンは、まだ発展途中の治療分野でもあります。そのため、過去のやり方に固執するのではなく、常に学び続ける姿勢が大切だと考えています。
論文や学会での知見を取り入れるだけでなく、日々の診療で得られる経験も積み重ねながら、現時点で最も妥当だと考えられる方法を選択しています。
また、仲間の医師たちとも症例や経過を共有しながら、お互いの工夫や改善点を学び合っています。
一人の経験にとどまらず、複数の視点を取り入れることで、施術の質を高めていくことを大切にしています。
当院のサブシジョンに対する考え方については、以下の記事もぜひお読みください。
